猫の舌には温度調整機能ってあるの?
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今回は猫の舌には温度調整機能ってあるの?についての記事になります。
猫の舌の基本的な役割
猫の舌といえばザラザラした表面が特徴的です。
これは「糸状乳頭」と呼ばれる突起が並んでいるためで、食べ物をしごいて食べたり、毛づくろいをするときに役立ちます。
さらに舌は水を飲むときにも独特な動きを見せます。
人間のようにすくうのではなく、舌を素早く動かして液体を引き上げ、勢いで口に取り込んでいるのです。
舌に温度調整機能はあるの?
猫の舌そのものには人間のような体温を直接下げる機能はありません。
犬は舌を出して「パンティング」と呼ばれる呼吸をすることで体温を下げますが、猫は基本的にこの方法をあまり使いません。
猫が口を開けてハアハアしているときは、むしろ熱中症や強いストレスのサインであることが多いのです。
ただし、猫の舌には「唾液を分泌して気化熱で体を冷やす」という間接的な温度調整の役割があります。
毛づくろいをして全身に唾液を広げ、その水分が蒸発するときに体表の熱を奪って体温を下げる仕組みです。
毛づくろいと体温調整の関係
夏場に猫がいつもより頻繁に毛づくろいをしているのを見たことはありませんか?
これは毛を整えるだけでなく、体温を下げるための行動でもあります。
汗腺が肉球にしかない猫にとって、唾液の蒸発は大切な放熱手段です。
反対に冬は毛づくろいの回数が少し減ることがあり、体温を逃さない工夫をしているとも考えられます。
舌と味覚・温度感知の関係
猫の舌には人間ほど多くの味覚受容体はありませんが、温度には敏感です。
熱すぎる食べ物や冷たすぎるものは嫌がり、適度な温度を好みます。
特に40度前後のぬるめのお湯を好んで飲む猫も多く、これは体にやさしく吸収しやすいためだといわれています。
舌は直接体温を下げる器官ではないものの、食事や水分摂取の面で快適さを調整する重要な役割を担っているのです。
とらさんの様子
我が家の猫さん「とらさん」も、夏になると毛づくろいの時間が長くなります。
特に窓辺で日差しを浴びたあとなどは、せっせと舌で全身をなめてクールダウンしているようにも見えちゃいます。
その後はひんやりした床にゴロンと寝転がり、気持ちよさそうにしています。舌を使った温度調整と行動の組み合わせで、しっかり体を守っているのだなと実感しました。
まとめ
- 猫の舌には直接的な温度調整機能はない
- 唾液を毛に広げて蒸発させることで体温を下げている
- 舌は食事や水分摂取の快適さにも関わる
- 夏は毛づくろいの頻度が増え、冬はやや減る傾向がある
猫の舌は体温そのものを下げるスイッチではありませんが、唾液を使った工夫で賢く体を守っています。日常の毛づくろいや飲み水の温度を観察することで、猫さんの健康や快適さに気づくヒントが得られます。